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30代最後のレース(後編) [ロードバイク]

さてすっかり更新が遅くなってしまいましたが後編です。

今回のレースにエントリーする決め手となったのは某専門誌に乗ってたタクリーノこと上坂卓郎氏を表するある言葉。

『昔のプライドも捨てて、挑戦することが美しい・・』

この言葉に大いに心を動かされた。

『そうだ。どんな状態であっても挑戦しなくては。』

 

しかし実際は十分にその思いを萎えさせた。

会場の駐車場に着くもまだ夜明けまえで真っ暗。

それに小雨模様で当然寒い。

こんなんでやるのか?

そう思いながらも取り敢えず荷物を預けに行こうと受付に向かう。

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全然分からないと思いますが歩いて受付に向かってるところ。

会場に着いてみるとビックリ。昨日同様殆ど人が居ない。

『今日は一体何人出走するんだろう』とかなり不安になる。

何せ少ないとそれだけべッタになる可能性が高くなるからだ。

受付で荷物預かり場所を聞いて向かうもそこにも人は殆ど居ない。

感覚的には20~30人くらいのレース?

マズイ・・・。

しかしこの雨・・。やっぱり安全第一で行こうと決める。

一旦クルマまで戻ってからメーテルの最終整備。

6時半になると一気に夜が明けました。←といっても雨ですよ。

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決戦仕様。

見るからに速そうなメーテル。乗り手を間違えたばっかりに辛い思いをさせています。

スケジュールではもう集合時間だったのでいよいよ出陣。

kurubiさんを先頭にarkibitoさん、僕の順番で集合場所に向かいます。

アップも兼ねてかkurubiさんが結構なスピードで走って行きます。

arkibitoさんは重そうなギアでゴリゴリ踏みながらその後を追う。

距離にして1kあるかどうかなんだけどいきなり離され『マジかよ!?』と必死に追いかけますがガーミン見ると心拍170台。

脚がじーーーんと重くなる。

良いアップにはなりました。というかもうバテた(笑)

会場に着くとさっきより少しは人が増えてました。100人は居るかな?くらいの感覚。

開会式が終わりいよいよパレード開始。数キロ走りながらスタート地点に向かいます。

脚を慣らす為、平坦路もインナー入れてクルクル回したり重いギアにしてゴリゴリ回したりしながら進む。

そしてスタート地点に到着。

スタートはチャンピョンクラス、A(20代)、そして僕のいるBクラスの順番。

最初にチャンピョン及びAクラスのスタートカウントダウンが始まる。

『10秒前!』の合図と同時に雨が激しさを増す。

こりゃもうTT走行はヤメ。サイクリングで良い。

と思ったも束の間。

Bクラスのスタートが近づく。

何気に結構前の方に並んでる僕。。何せ今回のレース名立たる強豪の方々が参戦されており僕みたいのが前におったら邪魔以外何でもない。

kuribiさんも僕の後ろに居たりするから場所を空けてとにかく前に行ってもらう。

Bクラス。スタート目前。

超強豪クライマーの方々をスグ目前に見ながらその時を待つ。

何とも言えぬ興奮を覚える。

去年の今頃は指をくわえて眺めてるだけだったのが今同じ舞台に立たせてもらってるのです。

そして号砲が鳴りいよいよスタート!

先頭集団はすーっと前に出たと思ったらアッと言う間に見えなくなった。

当然そこにはkurubiさんも・・・。

でも今の自分には最初からあのペースで走ったら当然中盤以上の坂は上れない。

『とにかく抑えろ!』と言い聞かす。

気付くとarkibitoさんもすーっと前へ。

とにかく自分をコントロールしながらも中強度で行くことに徹しました。

そう・・。レースが始まればサイクリング感覚はどこかにすっ飛んでた。

みんな頑張って同じ状況で走ってるんだ。

勇気を貰いました。

 

前半は3~5%くらいの斜度。

中強度で抑えることを守って走ってるつもりでしたが、ふとガーミン見ると心拍188。

どうも僕は心拍が上がりやすいらしい。

ただ脚はまだまだ元気だし、それほど苦しくも無いからそのまま進む。

1k過ぎたあたりだったか・・・。

前から赤いゼッケンの方が落ちてくる。前にスタートした20代クラスのゼッケンだ。

これに大いに気を良くする。

『よし!べッタはないぞ!』

でも後半斜度が上がってからグーンとペースUPするんじゃないか?

ちょっと不安があったけど多分いけるだろう!

『もっと自信持って走れ!』と言い聞かせる。

 

ところで決戦仕様メーテル。

これまで100kちょい走った程度だったけど、今回のレースでその実力を顕著に知ることが出来た。

とにかく軽いのだ。

2日前に普段仕様で清滝をTTしたけど、その時とは比べ物にならないくらいスイスイ走る。

序盤の緩斜面では20k以上出てた。

ま。高い買い物だったからこれくらいは働いてもらわないと(笑)

何人かパスしながら進んでいく。

 

ところがそうこうしてるうちに、あとからスタートした名立たる強豪の方々が早くもやってきた。

もう情けないとか何やらの気持ちは全く沸かず感動するのみ。

物凄い高ケイデンスで上る方。

ゴーーーっと地鳴りのような音を立てメチャクチャ重そうなギアで上る方。

『はあ!はあ!』と声を上げながらも風のように上る方。

山間の道をまるでカモシカが駆け上がるかのように、その姿は美しいのだ。

同じレースに出て走ってるんだけどただただ感動するのみ・・・(笑)

しかし立ち止まってるわけには当然行かず僕も僕なりに頑張って上る。

 

そしていよいよ中盤の斜度がグンと増す時点にやって来た。

前方は団子状態。

僕もフロントをインナーに切り替え、ここからは我慢の走り。

クルマで試走した時より随分長い距離に感じる。

ドーンと真っ直ぐ伸びる坂。

『ここは清滝とそっくりだ。』

清滝を思い出しながら坦々とペダルを回していく。

そして先のほうを見ると70~80mくらい?前方にarkibitoさんの姿が見えた。

arkibitoさんは体調も十分な状態でない中、この過酷な条件のレースを頑張って走っている。

僕も頑張らねば!と後を追う。

arkibitoさんはテールライトを点滅させながら上ってたから姿を確認しやすい。

それからは『あのライトを追え!』と上って行きます。

 

コースは緩急をつけて上っていくので、その姿はグッと縮んだかと思えば、また離されるの繰り返し。

僕のまわりに居る人たちも各々緩斜面、急斜面、下りと得意分野があるらしく抜きつ抜かれつを繰り返す。

前日クルマで試走した時とは少し印象が変わってました。

前日は『これ絶対落車が出るな。』と思うほど状態は悪いと思ったけど自転車で走るとそんなことはなかった。

ま。必死に走ってるから余計なこと考える余裕もないのだけれど。

あと落ち葉は殆ど無くなってました。

大会関係者の方々があれ全部掃いてくれたんだと思うととても嬉しかった。

 

必死に上ってショートコースのゴール地点までやってくる。

僕のゴールはまだまだ先だ。気合を入れなおす。

ここでは大勢の地元の方々が応援して頂き会釈しながら上る。

それからスグに今度は道端のガレージのようなところから小さな可愛い男の子が『頑張れ!頑張れ!』と声援してくれてる。

TT中は声なんか出せる余裕はないのだけれど、これには何とか応えたいと思い必死で息を整えて『ありがとー!』と声をかけた。

その後、少ししたら後方から『ぐあああああーーーーーー!!!!』と物凄い奇声を上げるサイクリスト。

『なんや!?俺邪魔したか!?』と振り返ると20mくらい後方に4~5人くらいの集団。

速い人が進路を邪魔されたのかな?と左に寄ってパスしていくのを待ちながら走行するも全然来ない(笑)

しばらくしてから、その集団はノロノロと(抜かされてる僕が言うのも何だけど)パスしていった・・・。

僕もあの奇声を上げられる心肺能力が欲しい。

あの応援してた男の子は相当迷惑だったと思うけど。

 

そこからは延々と緩急をつけながら上って行く。

斜度はかるく10%を超え、13~14%区間も多い。

腰がギーンと痛くなってきたので色んなポジションで走りながらごまかす。

心拍は198で固定。

arkibitoさんは7k地点くらいまでは見えてたけどそれ以降はついに見えなくなりました。

それからは前から落ちてきた赤いゼッケンの方とずーっと一緒に走行。

 

・・・で、8kを過ぎた頃。。

それまで何だかんだと必死に無我夢中で走ってた僕だが急に頭の中が冷静になる。

普段は清滝とか3キロちょいの峠を主に走ってるから全然こんな余裕なんて無いんだけど、もう1人の僕が語りかけてきた。

 

『あと3kくらいで終わるよ。もう清滝1本くらいの距離だ。』

『ちゃんと悔いのない走りが出来てるか?』

『出し切れそうか?』

『今年最後のレースだぞ?』

『家族への感謝は忘れてないか?』

 

そうだ・・・。気がついたらもう終盤。

あと少しでこのレースは終わるんだ。。

それに30代最後のレース。

一生は絶対に後戻りは出来ない。1秒前でもだ。

『走れ!この瞬間に全てをぶつけろ!』

それまでの下り区間は思いっきり徐行走行してたけど、この時は上り返しが見えてから思いっきり踏んでいく。

 

いよいよゴール地点に近づいた。

この上りを上ればあとはゴールだ。

そこへ何と可愛らしい女の子が颯爽と僕をパスしていく。

『あれ!?(笑)』

に・・二戦連続子供に抜かされた・・・。

 

気を取り直して走る。

最後の坂を上り切る時点では僕を含め5~6人の集団。

坂を上り切り平坦に入る。もう上りは無い。

まわりもスパート開始して僕もアウターチェンジ。

もう完走は間違いない!

もがけもがけ!!僕の30代の総決算だ!!

 

そして向かい風にぶち当たりながら集団の先頭でゴール。

 

走りきった。

正直最初は足付きするんじゃないかというくらい上りきる自信がなかった。

実際、傍示峠を上りきれず引き返したのはつい先日なのだ。

この10キロ以上のコースを・・この悪条件の中を僕は走り切れた。

何とも言えない安堵と満足間。。

勿論レースが故、1人じゃないこともあって上れてると思うけど、人が言う『坂は上りきった時の達成感が気持ち良い。』ということを初めて知った気がしました。

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ゴールしてからは暫し休憩してから下山します。

しかし・・・。

これが今回一番辛かった(笑)

レース中も雨は降ってたけど不思議と全く気になりませんでした。

しかし下山時はもう土砂降り。

そしてあの上ってきたキツイ坂を今度は下るのです。

こんな恐怖の下りは経験したことが無い。

土砂降りで急斜面は水が川のように流れ、ところどころ襲う横風。

決戦ホイールはカーボンリムでブレーキがギュルギュル音を立てる。

そのうち焦げ臭くなってきたからマズイ!とブレーキを緩めると一気に加速してしまう。

僕だけ下りのタイムを採用してくれたら良いのに・・・。

『もう安全第一!ホイールはしゃーない!』と割り切ってとにかくブレーキを握る。

早く下りきれー!と必死に下りる。

気がつくと前に居た人たちの姿は見えず。

孤独に、でも安全に下る。

でも下山時も沿道から地元の方々がこの雨の中、『お疲れさまー!』と迎えてくれました。

必死に下り中で会釈すら出来ないのだけど、あるあばさんが声援してくれた時に、何だか有り難くて、それに怖さが混じってブワッと涙が溢れた。

それにはレースを走りきった喜びも含まれてた。

 

でもまだ下山中。

気を抜くな!と気を入れなおす。

そして何とか下山。ホントに怖かった(泣)

受付会場に戻ってからは緊張の糸が切れたかの如く、体が一気に冷え込み震えが止まらない。

kurubiさんarikibtoさんと合流してから何か食おうと会場にあるカレーを買いに行く。

僕は震えが止まらないんだけど、それ見ておばさん達結構ウケてくれました。

ていうかウケ狙いで凍えてるのではない。

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カレーは3種類セットで500円と超お買い得。

食べた後、美味しかったカレーを投票する思考。

山椒カレーと何チャラカレーに何チャラカレー。

僕は山椒カレーに投票しました。←だから後の名前は覚えてない様子。

後日記事拝見したらkurubiさんarkibitoさん夫々皆違うカレーに投票してたみたいで笑えました。

ていうか僕の場合ただ山椒が好きなだけかも知れない・・・。

カレーを食い終わってからも後続の方々がどんどん下りてこられてます。

そんな中、完走証を頂けるので並んでると後ろでarikibitoさんが何方様かと話されてます。

完走証もらってから行ってみると何方様というか超強豪クライマーの梵天〇さんだったのでスグ分かりました。

今大会でも見事クラス優勝された雲の上の方。

『お・・お・・おめでとうございます。』と祝辞を述べるのが精一杯で後はアゴがウケ口に固まって何も話せませんでした(汗)

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それからは表彰式を見てクロスバイクが当たる抽選大会に気合満点で臨むもかすりすらせず終了。

帰りはナビがないクルマにarkibitoさんに乗ってもらい随分助かりました(笑)

17時半頃無事帰宅。

 

こうして僕の30代レースは無事に終えることが出来ました。

でも気持ちは次に向かってます。

来年のレースに向けてこの冬はしっかり走って行きたいと思ってます。

また新たな喜びを得るために。

 

仕事もそれくらい気合入れてやれ?

それはそれ。これはこれなのです。

 

 

 


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